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2026年3月24日 06:41

SEC執行局長が辞任、ジャスティン・サンやマスク氏の案件で対立

SEC執行局長が辞任、ジャスティン・サンやマスク氏の案件で対立
Quick Take
  • SEC(米国証券取引委員会)の執行部門責任者であったマーガレット・ライアン氏が、トランプ大統領に近い人物の訴訟対応を巡る対立から、3月16日に辞任したことが報じられました。
  • 対立の主な要因は、仮想通貨起業家のジャスティン・サン氏と、ホワイトハウス特別顧問を務めるイーロン・マスク氏に関連する事件の取り扱いです。
  • ライアン氏は詐欺罪などの追及を求めていましたが、ポール・アトキンス委員長ら共和党任命者による反発があったとされています。

内部対立と辞任の背景

米国証券取引委員会(SEC)の執行部門のトップを務めていたマーガレット・ライアン氏が、就任からわずか半年余りで辞職しました。3月16日に発表されたこの辞任の背景には、ポール・アトキンス委員長らトップ層との深刻な意見対立があったと報じられています。ライアン氏は、トランプ大統領の周辺人物に関連する事件において、詐欺罪を含む厳格な訴追を望んでいましたが、政治的任命者たちによる制止を受けたとされています。

SECは現在、民主党議員から厳しい批判を浴びています。これは、前委員長のゲーリー・ゲンスラー氏の時代に開始された仮想通貨関連の訴訟を、トランプ政権下のSECが相次いで取り下げ、あるいは和解に持ち込んでいるためです。

ジャスティン・サン氏との1,000万ドルの和解

対立の火種となった一つが、トロン(Tron)の創設者であるジャスティン・サン氏の事件です。SECは2023年3月、サン氏と同氏の企業が未登録証券を販売し、ウォッシュトレード(仮装売買)による市場操作を行ったとして提訴しました。しかし、この訴訟は今月初め、サン氏側が容疑を認めることも否定もしないまま、1,000万ドルを支払うという条件で和解に達しました。

サン氏は2024年11月にトランプ家が主導するプロジェクト「World Liberty Financial」に3,000万ドルを投じ、さらに2025年1月には出資額を計7,500万ドルにまで増額した最大の投資家です。ライアン氏はこの和解内容に不満を抱いていたとされ、最終的な和解文書に彼女の署名はありませんでした。

イーロン・マスク氏との和解交渉

もう一つの争点は、テスラCEOであり大統領顧問も務めるイーロン・マスク氏に対する訴訟です。SECは2025年1月、マスク氏が2022年初頭にTwitter(現X)の株式を取得した際の開示義務を怠り、不当に安値で株を買い増したとして提訴しました。

弁護士らによれば、この事件でのSECの勝訴の可能性は高いと見られていましたが、3月17日の法廷提出書類により、双方が和解に向けて協議中であることが明らかになりました。専門スタッフが強力な証拠を持っていたにもかかわらず、トップ層が和解へと舵を切ったことが、ライアン氏の辞任を決定づけた一因と見られています。

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